コラム Column

ミニアプリがもたらす新しいUX、サービスのカタチ

●AIDAから見るスーパーアプリとミニアプリ

AIDA(アイダ;ユーザーの購買行動)から見ると、スーパーアプリによるサービス提供にはどんなメリットがあるのでしょうか?

パターン別AIDA図

上記の図はユーザーがネット上で予約をし、実際店舗Aに商品を取りに来るまでの流れを3つのパターン別で記載しています。

1.Webによるサービス提供

Yahoo!やGoogleMaps等、多くの情報が載っているサイトを閲覧し店舗Aの特定ページに遷移します。その中で気になる商品を見つけ必要に応じて情報入力、予約を行い、実際店舗に来て決済(事前に決済済の場合はそのまま)、商品受け取りとなります。

2.(自社)アプリによるサービス提供

店舗Aのアプリを立ち上げ、そこから商品を選びます。商品の受けとりは上記と同様です。

3.スーパーアプリによるサービス提供

スーパーアプリに該当するアプリを立ち上げ、その中で店舗Aのミニアプリを選んで頂き、そこから商品を選びます。商品の受け取りはこちらも上記と同様です。

このように、店舗Aの商品にたどりつくまでには3つの流入パターンがあります。

では以下の3つの観点からそれぞれの違いを見ていきたいと思います。

①探索の出面を絞れるか?

まず、探索の出面をどれか1つ(1.Webによるサービス提供、2.アプリによるサービス提供、3.スーパーアプリによるサービス提供)に絞ることができるのかという点についてです。

インターネット利用機器の状況グラフ

上記の図よりスマートフォンとパソコンを使ったインターネット利用者が圧倒的に多いことが分かります。スマートフォンを利用する際は(自社)アプリやスーパーアプリで、パソコンを利用する際はWebからのサービス提供が想定されるため、どの検索出面も重要で絞ることはできないと考えます。
 しかし、Webと(自社)アプリを両方立ち上げ運用していくにはコストは単純に倍必要となります。一方スーパーアプリであれば既存のWebの資材等を流用することでコストを抑えた形で運用する事が可能になります。
よって実際にサービスを利用するユーザー層が、パソコンよりもスマートフォンの方が多い状況であればネイティブアプリ、ミニアプリに力を入れていくなど考慮していくことも重要だと思います。

②探索の出面になりえるか?

つぎに、(自社)アプリ提供とスーパーアプリ提供ではどちらが検索の出面として使われやすいのかについてです。

比較図

(自社)アプリ提供の場合

・AppStoreを開き、多くのアプリの中から自社アプリを見つけ、ダウンロードする必要があります。ユーザーのスマートフォンのホーム上にはアイコンが増え、容量も使い、ダウンロードに掛かる通信料も必要になります。

スーパーアプリ提供の場合

・スーパーアプリが許可をしたミニアプリのみが自動で配信されており、ユーザーの動向から、自社アプリのターゲットに近しいユーザーに表示される仕組みになっています。Webベースのため、ユーザーは開けばすぐにサービスを利用可能で、新たなアプリのダウンロードも不要です。

月間平均所有アプリ数グラフ

ユーザー1人あたりのアクティブアプリ数ですが平均38~39個と言われています。よってある一定のアプリが揃ってしまうと新しくアプリを入れるという行為にはなかなか難しい事が読み取れます。よって新たにアプリをダウンロードしてもらうためには多額のプロモーション費用や広告費用等が必要になります。

よってこれから新規アプリでのサービス提供を考えている事業者にとってはスーパーアプリという出面を利用することで費用を抑えて、ミニアプリとしてサービスを認識させていくのがユーザーを増やす一番の近道と言えるのではないでしょうか。

③離脱せず使ってもらえるか

ここではWEBとスーパーアプリでサービスを展開した際の比較についてです。

Webとスーパーアプリでサービス展開の差を図で表したもの

ミニアプリではログインをする必要がなく、IDやパスワード忘れによるユーザーの離脱を防ぐことができます。また、スーパーアプリ側がもっている会員情報をプリセットする事ができるので会員登録時の手間を最小限にすることができます。決済時はスーパーアプリ上に1度登録していれば、そのまま利用できるため、ユーザーに優しいUXを提供することができ、離脱を抑えることができます。

④来店後のアクション

ミニアプリを展開していると、母体のスーパーアプリがあるため、その機能を通して利用者に来店後にプッシュ通知などを送ることができます。こういったことができるのもミニアプリのメリットのひとつといえます。