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デビット (仕組み・決済処理の流れ)‐決済博士の気になるコラム-第11回

2.デビットカードの申し込みからカードが届くまで

決済博士
決済博士

ここからはデビットカード決済を中心に説明しよう。最初に消費者によるデビットカードの申込みから、カードが発券され、消費者の手元にとどくまでをこの図にそって説明するぞ。実は大きな流れは、クレジットカードと変わらないのだが、ひとつひとつ見ていくと、クレジットとの違いが見えてくるんだ

デビットカードの申込みからカード発行まで

決済博士
決済博士

消費者がデビットカードを入手するためには、デビットカードを発行している銀行の普通口座を保有している必要がある。もし消費者が銀行口座を保有していない場合、まず銀行口座を作る必要がある。この後の説明では、既に銀行口座を保有している消費者がデビットカードを申し込むところから始めるぞ

決済博士
決済博士

①カードの申込み
消費者はデビットカードを発行している銀行のWebサイトから必要事項を入力して、デビットカードの申込みを行う。
②本人確認
デビットカードの申込みを行うと、銀行の担当者は、申込み者が間違いなく本人かどうかなどを確認する。クレジットカードの場合は入会審査を行うと前回説明したが、デビットカードはクレジットと違い、消費者自身の口座に入金している金額以上利用することはできない。そのため、クレジットカード会社が加盟店に立て替え払いをし、後で消費者から回収できなくなるリスクが銀行のデビットカードでは原則発生しないので審査は必要ない。その代わりに本人の身元はしっかり確認するぞ。
③カード発券データ作成
銀行の業務担当者による本人確認が終わると、デビットカードシステムに申込み者を登録する。その後、デビットカードシステムからカードを発券するためのデータが作成され、銀行から印刷会社に送信される。
④カード発券
印刷会社は、銀行から受信したカード発券データをもとに、デビットカードを発券する。ここでは、プラスチックカードの券面の印刷から、磁気ストライプやICチップへのデータの書込みまで全てを行っている。
⑤カード送付
発券されたカードは印刷会社または、銀行によって台紙に貼り付けられ、各種印刷物と一緒に封筒に入れられて簡易書留や本人限定受取郵便等で消費者に送付される流れになっている

キャッシー
キャッシー

カードが手元に届くまでに色々な工程を経ているのね

3.商品購入時のデビット決済

決済博士
決済博士

さて、デビットカードがようやく消費者の元に届くまでを説明した。今度は実際手元に届いたデビットカードを使って、消費者が自身のカードと同じ国際ブランドマークのついた加盟店で商品の購入をしてから、銀行の口座から購買金額が即時に引き落とされる流れを説明していくぞ

商品購入時のデビット決済図

決済博士
決済博士

①商品購入
消費者がデビットカードで商品を購入するときは、カードについている国際ブランドのマークと同じマークが店頭に表示されている加盟店で利用できる。今では主流の国際ブランドカード(JCB,VISA,Masterなど)であればほとんどのお店で使えるようになってきた。加盟店は街中のお店以外に、交通事業者、旅行事業者などさまざまなサービス事業者で利用することもできる。ただし、気を付けなくてはいけないことはクレジットと違い、業種によってデビットカードが使えない場合があるという事

キャッシー
キャッシー

国際ブランドのマークが表示されてても、クレジットカードは使えるのにデビットカードだと使えない時があるってこと?初めて知った!

決済博士
決済博士

例えば車のガソリンスタンドなどは典型的な例だ。理由としてデビットは決済と同時に口座から引き落とされることに関係している。ガソリンの場合、給油後にならないと何リッター給油したかわからない。銀行口座の残高よりも給油後に確定した金額のほうが多いと引き落とせなくなってしまう事が起こりうる。だからガソリンスタンドの場合、デビットカードの利用が拒否されることが多くなっている。ドリンクの自動販売機でデビットが使えないことも似たような理由だな。ドリンクは安いので、後払いの仕組みとなっており、決済と同時にオーソリを行わないので、即座に口座引き落としを行うことができないというのが理由だ!

キャッシー
キャッシー

なるほどぉ~。後払いを前提としている場所では使えない場合があるのね~。面白い

決済博士
決済博士

国際ブランドのデビットをお店で提示すると、店舗スタッフより、「クレジットですね」とか「何回払いですか」と聞かれることがあるが店舗ではカードを見ただけでは、クレジットとデビットの違いはほとんどの場合わからない。使う際は、国際ブランドカードであることと、1回払いであることを伝えれば問題なく利用できる。

決済博士
決済博士

②オーソリ/売上、③口座引き落とし
加盟店の決済端末は、読み取ったデビットカードのアクワイアラー(加盟店管理)会社を判断して、指定された送信先にオーソリを送信している。オーソリはオーソリゼーションの略で、今回の取引金額を消費者の銀行口座から引き落とす処理を行うんだ。
そのルートはまず、加盟店の決済端末からアクワイアラーに行くと、アクワイアラーはそれを国際ブランドに送信する。すると国際ブランドは、そのデビットカードのイシュア銀行を判断して、イシュア銀行に利用を示す電文を送信。イシュア銀行は、カードの本人口座より取引金額を引き落とす。その後取引承認を応答することにより、加盟店にて決済完了ということで、商品を消費者に渡すことができるんだ。
また、オーソリだけで取引が確定しているわけではなく、あとで商品が返品されることもあるし、何らかの理由で金額が変わることもある。加盟店は最終的な取引データの明細(売上データ)を、後日アクワイアラーに送信し、アクワイアラーから国際ブランド経由でイシュア銀行に送信さる。イシュアはオーソリの取引金額と売上データの金額を比較し、差異があった場合は、その差額を消費者の口座に反映ししている。デビットカードを利用すると、時々口座で差額調整が行われるのはこのため

キャッシー
キャッシー

オーソリの取引金額と売上データの金額を全部比較するって・・・・。凄い大変な作業ね