住信SBIネット銀行株式会社様

PAYCIERGE(ペイシェルジュ)ソリューション お客さまの声

日本初のVisa payWave搭載デビットカードで「円」「米ドル」決済に対応。

住信SBIネット銀行株式会社様

誰もが認め、選び、多くの人の期待に応える。 そんな「レギュラーバンク」として常に選ばれる銀行を目指してきた住信SBIネット銀行。新たにサービスを開始したVisaデビットについて、お話を伺いました。

住信SBIネット銀行株式会社

執行役員/コンシューマー事業部長・弘川剛氏(左)、コンシューマー事業部デビットカード推進グループ長・仲筋教文氏

2007年9月の開業以来、住信SBIネット銀行はお客さまに常にご利用いただける「あなたのレギュラーバンク」を目指し、口座数が250万を超えた現在(取材日時点)も順調な事業成長を続ける。SBIカード株式会社を2015年10月に完全子会社化してクレジットカード事業へ本格的に参入を果たすと、銀行と親和性の高い商品や推進施策など新たな戦略を実施。シナジー効果により、クレジットカード事業をコア事業の一つとして成長させ、今後もさらなる金融サービスの充実と口座数拡大が見込まれる。

[事業内容]
銀行業

ブランドデビットで新しい価値を提供し、ネット銀行をレギュラーバンクへ

– インターネットバンキングが一般に普及した現在、ネット銀行の優位はどこにあると考えますか。

国内初のVisa payWave対応デビット付きカード

住信SBIネット銀行は、三井住友信託銀行とSBIホールディングスの共同出資による、いわゆる「新たな形態の銀行」に分類されるネット銀行です。ネット専業の銀行と従来の銀行の違いは、やはり店舗を持たないことでしょう。出店コストが不要で従来の銀行より金利の面で優位に立てるだけでなく、ネットに特化しているため新商品の投入や構成にも強みが出せます。SBI証券との強い繋がりから、資産運用の比重が大きい銀行なので、預金を買付代金や信用取引の必要保証金に充当したり、証券口座の照会ができるハイブリッド預金(注)など証券取引と連動したりするサービスも提供し、ご好評いただいております。また、公共料金の引き落としに対応するなど、メガバンク系列と変わらないサービスを提供しています。コンビニのATMで預金を引き出せるので、急に現金が必要なときでも困ることはありません。
(注)SBI証券の取引に対応

– デビット付きキャッシュカードを導入した経緯と目的についてお聞かせください。

今はインターネットであらゆる情報が簡単に入手できるので、お客さまが銀行の商品やサービスを比較して、用途に応じて複数の銀行口座を使い分けることも多くなりました。口座を選ぶ基準も手数料やポイントプログラム、カード決済の特典といろいろありますが、実はネット銀行ではメリットを総合的に判断する方より、「この機能」「このサービス」があるから申し込むという方が多く見受けられます。そこで私たちもキャッシュカードに何か価値を持たせたいと考え、その答えがVisaデビットでした。口座を作っていただけるなら、やはりメインバンクとして利用してもらいたい。そのためには「いつでも」「どこでも」使いやすいことが大切で、デビットなら口座とひも付いてお財布の中の現金と同じ感覚で利用することができます。口座の残高や利用履歴をスマートフォンからワンタッチで確認できる専用アプリも用意され、クレジットのようにうっかり使い過ぎる心配がありません。

また、ご利用額に応じて現金と交換できるポイントもたまります。デビットは欧米ではカード決済の主流です。日本でも普及が見込まれ、他行でも徐々に導入が進んでいます。そこに後れを取らない、先に導入して優位に立ちたい、そんな思惑もあります。サービスインからまだ数カ月ですが、私どもの予想以上に学生や主婦を中心に既存カードからの切り替えが進んでおり、今後もデビットをツールに、若年層の新規口座開設に力を入れていきたいと思います。

メリットの提示と差別化でお客さまにデビット決済をアピール

– システムの導入は予定通り進みましたか。またTISを選択した理由をお聞かせください。

Visaデビットの導入については、いくつかの懸念事項がありました。その一つが導入コストです。導入の目的はお客さまへの付加価値の提供、口座数の拡大であり、イシュアー手数料収入やATM手数料の負担軽減も見込める一方で、やはり導入コストは抑えたい。しかし信用が業績に直結する業界なので、信頼のおけるパートナーを選びたかった。検討の結果、カード決済システムの経験が豊富で、業界内での評価も高かったTISにお願いし、そのパッケージ化されたソリューションにより、希望するコストで信頼性の高いシステムを導入することができました。

– Visaデビット付きのキャッシュカードにはどんなメリットがありますか。

住信SBIネット銀行のVisaデビット付きキャッシュカードは「円」「米ドル」に対応しているので、決済通貨を自由に選ぶことができます。これはネットショッピングや海外でカードを利用されるお客さまには訴求点になると思います。また、デビット決済に付与するポイントについては、通常ポイントのほかに金額に応じたボーナスポイントも設定しています。こうした特典プログラムでは、従来の銀行よりも店舗コストがかからず、ネットメディアを効果的に活用できるネット専業銀行が優位だといえるでしょう。

– 国内初の「Visa payWave」対応デビットで他行との差別化を図る。

リアル店舗でのカード決済では、今でもサインや暗証番号の入力を求められる場合が少なくありません。住信SBIネット銀行のVisaデビット付きキャッシュカードはVisaが提供する非接触ICを利用した新しい決済「Visa payWave」に対応しています。専用の端末にかざすだけで支払いができる(注1)本機能も、住信SBIネット銀行が目指す使い勝手の良いカードを象徴するもので、おサイフケータイや交通系のプリペイドカードと同様の使いやすさを提供できると考えています。 住信SBIネット銀行では、使いやすい専用のスマートフォンアプリを用意しており、パスワード不要、クイックログイン(注2)で、時間を確認するかのように口座残高や利用明細を確認できます。デビットカードの利用も、もちろんリアルタイムに反映されます。
(注1)日本国内・海外のVisa payWaveマークのある加盟店
(注2)任意でパスワードを設定することもできます

「ブランドデビット」を武器にメイン口座開設へ

口座とひも付き即時に決済されるデビットカード決済はメイン口座と親和性が高く、若年層を取り込めればその口座がお客さまのメイン口座となる可能性は高いと思います。公共料金の引き落としや給与の振込口座にも期待できる若年層の取り込みは銀行の課題の一つです。与信の必要なクレジットカードと比べて、デビットは若年層にリーチしやすいツールだと思います。そして、そこから入手できる決済情報は、マーケティング面から将来的に価値のあるさまざまなデータを銀行にもたらします。これもデビット導入に際して掲げた目標の一つです。

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