コンビニ大手のファミリーマートが提供する「ファミペイ」は、手軽さとお得さを兼ね備えたキャッシュレス決済サービスです。ファミペイはポイント還元やクーポン・キャンペーンなどお得な特典が多いため、ファミリーマートを頻繁に利用する人にとっては、活用したいアプリと言えます。
本記事では、ファミペイの基本情報から導入のメリット、登録手順、さらには店舗向けの導入ガイドまで、初心者にも分かりやすく解説します。これからファミペイを利用・導入したい人は、ぜひ参考にして下さい。
1 ファミペイってどんな決済サービス?
1-1 スマートフォン決済サービス「ファミペイ」の基本
1-2 ファミリーマートが提供するQRコード決済の特長
1-3 他の電子マネー・QR決済との違い
2 ファミペイで得られる3つのメリット
2-1 最大還元率5%!お得なポイント還元システム
2-2 便利なクーポンやキャンペーンを活用できる
2-3 ファミマTカードとの連携で広がる可能性
3 ファミペイを始める手順
3-1 アプリのダウンロードから登録までの流れ
3-2 dアカウント作成・連携のステップ
3-3 ファミペイの支払い方法
4 ファミペイ導入時の注意
4-1 ポイントに関する注意点
4-2 クレジットカードの注意点
5 店舗オーナー向けファミペイ導入ガイド
5-1 導入に必要な設備と初期コスト
5-2 導入申し込みから運用開始までの流れ
6 よくある質問
6-1 ファミペイの導入方法は?
6-2 ファミペイの欠点は何ですか?
7 まとめ
1 ファミペイってどんな決済サービス?
ファミペイは、ファミリーマートが提供する決済サービスで、手軽に支払いやポイント管理ができる便利なアプリです。まずはサービス内容について解説します。
1-1 スマートフォン決済サービス「ファミペイ」の基本
ファミペイは、コンビニ大手「ファミリーマート」を展開する株式会社ファミリーマートのデジタル関連企業「株式会社ファミマデジタルワン」が運営する、スマートフォン向けの決済サービスです。2019年7月1日に提供が開始されて以来、全国のファミリーマート店舗を中心に、幅広いユーザーに利用されています。
ファミペイの最大の特徴は、アプリ一つでバーコード決済・クーポン利用・ポイント管理ができることです。現金を使わず、スマートに決済を完了できます。
また、ファミペイには「ファミマポイント」という独自のポイントシステムがあり、支払い金額に応じてポイントが付与されます。貯まったポイントは次回の支払い時に1ポイント=1円として使用可能です。さらに、アプリ内では毎週更新されるお得なクーポンや、期間限定のキャンペーン情報も配信されており、日常的にファミリーマートを利用するユーザーにとっては、メリットの大きいサービスです。ファミリーマートへの来店回数と購入金額に応じてランクが決まる「ファミマメンバーズプログラム」では、ランクごとに特典が用意されていて、ファミペイを使えば使うほどお得になる仕組みがあります。
ファミペイはファミリーマートの店舗だけでなく、グルメやドラッグストア、家具・家電、ファッションなど多様なジャンルの提携店でも利用可能です。
1-2 ファミリーマートが提供するQRコード決済の特長
ファミペイは、他社の決済サービスとは異なる、ファミリーマートならではの独自機能と利便性を兼ね備えています。例えば、ファミペイはファミリーマートの店舗オペレーションと連携する形で設計されており、レジでの決済をスムーズに行うことができます。クーポンの自動適用やポイント加算も一括で処理され、店員とユーザーの双方にとってストレスなく決済できる仕組みです。
また、キャンペーンや限定クーポンが豊富なことも大きな特徴です。ファミリーマート限定の割引クーポンをアプリでチェックできる他、新商品や人気商品の値引きの情報も確認することができます。さらに魅力的なのは、日常的にお得な特典が豊富な点です。特定の期間中にファミペイで支払うことでキャンペーンポイントが付与されたり、ポイントプラス対象商品を購入すると還元されるポイントが増えたりする、といった特典が利用できます。
この他、Vポイント・dポイント・楽天ポイントといった他社ポイントとも連携でき、効率的にポイントを貯められることも見逃せません。ファミペイと連携したオンラインショップ「ファミマオンライン」では、地域やファミリーマート限定のとっておきの商品を購入でき、アニメとのコラボ商品や全国の名産品、お祝いのギフトなど、コンビニとは違うラインナップの商品が多くそろいます。
1-3 他の電子マネー・QR決済との違い
ファミペイは、数あるスマートフォン決済サービスの中でも、ファミリーマートの公式アプリとして独自の機能や特典を持つ点で差別化されています。ここでは、主要な決済サービスの「PayPay」「楽天ペイ」「d払い」とファミペイの機能・特徴を比較します。
ファミペイ | PayPay | 楽天ペイ | d払い | |
---|---|---|---|---|
運営会社 | 株式会社ファミマデジタルワン | PayPay株式会社 | 楽天ペイメント株式会社 | 株式会社NTTドコモ |
主な利用場所 | ファミリーマート、提携店、ネットショップ、公共料金・税金支払いなど | 提携店、デリバリーサービス、ネットショップ、公共料金・税金支払いなど | 楽天市場、楽天グループサービス、提携店、ネットショップなど | 提携店、ネットショップ、公共料金・税金支払いなど |
ポイント付与 | FamiPayポイント(最大5%) | PayPayポイント(最大2%) | 楽天ポイント(最大1.5%) | dポイント(最大1%) |
ポイント利用先 | ファミペイ支払い、電子マネーチャージ、商品割引など | PayPay支払い、ポイント運用、Yahoo!関連サービスなど | 楽天グループ全般、楽天ペイ支払いなど | d払い加盟店、dポイント対応店舗など |
チャージ方法 | 現金、銀行口座、クレジットカード、ファミペイ翌月払い、ファミペイローン | 現金、銀行口座、PayPayクレジット、クレジットカード、ATM(セブン、ローソン) | クレジットカード、銀行口座、ATM(セブン、ローソン) | 銀行口座、ATM(セブン)、dスマホローン |
特長・強み | ファミマ特化・他社ポイント連携・ポイント高還元 | 汎用性が高く加盟店多数・キャンペーン豊富 | 楽天経済圏と連動・ポイント高還元 | ドコモ契約者にメリット大 |
ファミペイはファミリーマートを頻繁に利用する人にとってメリットの大きな決済サービスであることがわかります。PayPayや楽天ペイのように全国多くの加盟店で使える汎用型サービスと比べると、利用できる場所はやや限定的ですが、最大5%のポイント還元やファミリーマートならではの特典で、お得感があるといえるでしょう。
2 ファミペイで得られる3つのメリット
ファミペイは、日常的にファミリーマートを利用する人にとって魅力的な決済サービスです。ここでは、ポイント還元、クーポン、カード連携の3つのメリットを詳しく解説します。
2-1 最大還元率5%!お得なポイント還元システム
ファミペイの魅力の一つは、利用額に応じてファミマポイントが還元されることです。ファミマポイントは、ファミペイで支払う度に自動的に付与され、貯まったポイントは1ポイント=1円として支払いに充当できます。
ポイント還元率は、通常0.5%ですが、1ヶ月に利用したファミペイの支払いを翌月に一括で支払う「ファミペイ翌月払いステップボーナス」を利用し条件を満たすと、最大5%の還元率を得ることも可能です。
このプログラムは、「通常還元」と「ステップアップボーナス」の2段階の仕組みで構成され、それぞれのポイントの内訳は以下の通りです。
通常還元
- ファミペイ払い通常還元:0.5%
- ファミペイ翌月払い利用特典:0.5%
ステップボーナス
- ファミペイバーチャルカードの登録:0.2%
- 上記+ファミペイローンの契約:4%
ファミペイはファミリーマートだけでなく、さまざまなジャンルの提携店舗でも利用できるため、ポイントを多く貯めたい人にとってはお得なプログラムです。
2-2 便利なクーポンやキャンペーンを活用できる
ファミペイでは、定期的に配信されるクーポンやお得なキャンペーン情報をチェックできます。以下はクーポンの一例で、内容は毎週変わります。
- 商品値引きクーポン:おにぎり・飲料・お菓子の食品や日用品などの値引き
- 無料引換クーポン:条件達成で特定商品と交換可能(例:○○円以上の利用でドリンク1本無料)
- 回数券・ボトルキープ:特定商品を複数購入することで割引が適用される
食品は数十円〜100円引き、日用品も100円以上の値引きクーポンが多く用意されています。回数券・ボトルキープは、同じ商品をまとめて購入すると割引され、好きな時に店舗で商品を受け取れる仕組みで、例えばコーヒーは11杯分の回数券を購入すると1杯分お得になります。また、購入した回数券は他の人に送ったり受け取ったりできるため、ちょっとしたギフトとしても活用されています。
これらのクーポンは、ファミペイアプリのトップ画面や「クーポン」タブから簡単にチェックでき、選択してバーコードを表示するだけで利用できます。
さらに、ファミペイではポイントアップや抽選でポイントが当たるキャンペーンも随時開催しています。エントリーや簡単な条件を達成すると利用できるキャンペーンも数多くあります。
2-3 ファミマTカードとの連携で広がる可能性
ファミペイは、ファミマTカードとの連携によってさらにお得度を高めることができます。ファミマTカードは、全国のVポイント加盟店で使える共通ポイントカードが付与されていて、ファミペイと連携させることでファミマポイントとVポイントの両方を貯めることが可能です。
ファミマTカードをファミペイに登録すると、以下のようなメリットが得られます。
- ファミマTカードからファミペイへのチャージで0.5%のポイント還元
- ファミペイで支払うとファミマポイント0.5%+Vポイント0.5%還元
つまり、「ファミマTカード → ファミペイにチャージ → ファミペイで支払い」という方法で決済すれば、ファミマポイントとVポイントの二重取りが可能になります。
ファミペイはファミリーマート以外の多くの店舗で使えるため、ファミマTカードと連携しておくと、Vポイントとファミマポイントを効率的に貯めることが可能です。
なお、ファミマTカードは2025年9月1日より「Famima Card」へとリニューアルされます。これに伴い、カード利用時にVポイントの付与がなくなりますが、 ファミリーマートで利用すると請求時に最大5%割引になるなど、新たなメリットが追加されます。
3 ファミペイを始める手順
ここでは、ファミペイアプリのダウンロードからアカウント登録と支払いまでの一連の手順を詳しく解説します。
3-1 アプリのダウンロードから登録までの流れ
ファミペイの利用を始めるには、まず専用のスマートフォンアプリ「ファミペイ」のインストールが必要です。iPhoneユーザーはApp Storeから、AndroidユーザーはGoogle Playストアから入手できます。
【手順1】アプリをダウンロードする
- App StoreまたはGoogle Playを開く
- 検索窓に「ファミペイ」と入力する
- ファミマの公式アプリ『ファミペイ』を選択し、インストールボタンをタップする
- インストール完了後、アプリを起動する
【手順2】初回起動と利用規約の確認
アプリを初めて開くと、会員登録かログインを選択する画面が表示されます。アカウントを持っていない人は「初めての方(会員登録)」をタップし、情報の登録へ進みます。
【手順3】SMS認証で電話番号を登録
電話番号を入力すると、SMS(ショートメッセージ)で認証コードが送られてきます。そのコードをアプリに入力して認証を完了させます。
【手順4】ユーザー情報の入力
以下の基本情報を入力します。
- 氏名
- 生年月日
- 性別(任意)
- パスワード(ログイン用)
【手順5】メールアドレスの登録(任意)
メールアドレスを登録すると、お得なキャンペーン情報やクーポンの通知を受け取ることができます。メールアドレスや住所などの詳しい情報は、後からでも設定可能です。
3-2 dアカウント作成・連携のステップ
ファミペイは、Vポイント・dポイント・楽天ポイントと連携できます。他社ポイントを紐づけておくことで、ファミマポイントと合わせて二重取りが可能です。ここでは、一例としてdポイントと連携するための手順を紹介します。
【ステップ1】dアカウントの新規作成(未所持の人)
- dアカウントの公式サイトを開き、「dアカウント新規作成」をタップする
- メールアドレスを入力し、確認メールを送信する
- 届いたメールのURLをタップし、認証を行う
- アカウント作成ページへ戻り、電話番号登録・SMSに届いたセキュリティコードで認証を行う
- パスワードや氏名、生年月日などの必要情報を入力する
※dアカウントはドコモユーザーでなくても、誰でも無料で作成できます。
【ステップ2】ファミペイアプリとの連携手順
- ファミペイアプリを起動
- ホーム画面のバーコード下部にある「ポイント利用登録」をタップ
- 「登録する」をタップ
- dアカウントのIDを入力、dアカウントに登録済みのメール宛に届いた「セキュリティコード」を確認
- パスワード・セキュリティコード入力し「ログイン」をタップ
- 同意画面で規約に同意し、連携完了
ログイン完了後、ファミペイのホーム画面に戻ります。バーコードの下にポイントマークとポイント残高が表示されていれば正しく登録できています。
3-3 ファミペイの支払い方法
次に、ファミペイで支払う方法を解説します。
【ステップ1】ファミペイアプリを起動
ファミペイで支払う際は、事前にアプリにチャージ(またはクレジットカード連携)しておきましょう。チャージの方法は以下から選択できます。
- ファミリーマートの店頭(現金)
- 銀行口座
- クレジットカード(ファミマTカードを含むJCBブランドのカード)
- Apple Pay など
【ステップ2】バーコードをレジで提示する
レジで店員に「ファミペイで支払います」と伝え、バーコードをスキャンしてもらうと、決済完了です。クーポンを使う場合は、アプリのクーポンページで事前に「セットする」を選んでおくと、会計時に値引きも反映されます。
ファミペイで支払った履歴は、アプリのマイページから「ファミペイ残高・ファミマポイント利用履歴」を開き、画面上部「履歴」をタップすると表示されます。
4 ファミペイ導入時の注意
ファミペイはメリットの多い決済アプリですが、事前に知っておきたい制限や注意点もあります。
4-1 ポイントに関する注意点
ファミペイでは、200円未満の支払いにはファミマポイントが付与されません。少額決済を繰り返してもポイントは貯まらないため注意が必要です。また、ファミペイは公共料金や税金の支払いができますが、ポイントは1件当たり10円相当となり、高額であるほどポイントが貯まるわけではありません。
4-2 クレジットカードの注意点
ファミペイへチャージに使えるクレジットカードは、ファミマTカードを含めJCBブランドのみです。VISAやMastercardは非対応となるため注意が必要です。また、ファミペイはApple Pay経由でチャージすることもできますが、この場合もJCBブランドのクレジット・デビット・プリペイドカードのみ対応しています。
5 店舗オーナー向けファミペイ導入ガイド
ファミペイは、コンビニ以外の業種でも導入が可能な決済サービスです。ここでは、店舗オーナーがファミペイを導入する際に必要な設備・費用、申し込みから運用開始までの流れを紹介します。
5-1 導入に必要な設備と初期コスト
ファミペイは、初期費用をかけることなく店舗に導入可能です。以下の表に、導入に必要な設備と費用を整理しました。
項目 | 内容 |
---|---|
導入に必要な機器 | バーコード決済対応のレジ、決済端末 |
通信環境 | インターネット接続(Wi-Fiまたは有線LAN推奨) |
初期費用(加盟店加入料)・月額費用 | 無料(決済代行事業者を介する場合は、費用が発生する可能性あり) |
決済手数料(店舗負担) | システム利用に関する手数料として決済金額の2.94% |
入金手数料 | 1回当たり330円(税込)※振込ごとに発生 |
売り上げ入金のタイミング | 月末締め、翌月15日払い |
ファミペイは、初期費用・月額費用が無料であるため、コストを抑えてキャッシュレス対応を始めたい店舗にとって導入しやすいのが魅力です。また、オンラインストア・アプリ内の決済方法としても導入できます。
導入を検討する際は、キャッシュレス決済対応のレジや端末の有無、決済手数料といったコスト面を確認し、トータルでの費用対効果を見極めることが重要です。
5-2 導入申し込みから運用開始までの流れ
ファミペイの導入方法や手順の詳細は、公式サイトでは詳しく言及されていません。費用や申し込みみについては直接問い合わせることをおすすめします。一般的なキャッシュレス決済導入の流れは以下となるため、参考にして下さい。
- 申し込み(Webまたは営業窓口)
- 審査(1〜2週間程度)
- 契約、機器・端末の配送
- 機器設置と動作確認
- 運用開始
また、PayPayや楽天ペイ、d払いなど複数のキャッシュレス決済の一括導入を検討している場合は、決済代行会社に相談するのも有効です。代行会社に依頼することで、複数のキャッシュレス決済を一度に申し込み・導入できる他、機器の初期設定や設置サポートを受けられることがあります。さらに、複数のキャッシュレス決済を一括管理できる、店舗に合った決済導入プランを提案してくれる、機器の設定・サポートまでワンストップで対応してもらえるなども大きなメリットです。
特に、初めてキャッシュレス決済を導入する店舗にとっては、窓口を一本化することで申請・管理の負担を大きく軽減できるでしょう。
例えば、TISの「加盟店向けQR決済ゲートウェイサービス」では、国内外の主要決済(PayPay・楽天ペイ・d払い・au PAY・WeChat Pay・Alipay+など)に対応でき、これらを一つの端末で利用できます。申し込み時から利用後の売り上げ確認まで一元管理できることから、経理業務の負担を減らすことができます。
6 よくある質問
6-1 ファミペイの導入方法は?
ファミペイの導入は、スマートフォンにアプリをダウンロードし、電話番号認証と簡単な個人情報の登録を行うだけで完了します。登録後はすぐにチャージや支払い・クーポン利用・ファミマポイントカード機能が使えます。
6-2 ファミペイの欠点は何ですか?
ファミペイの主な欠点は、200円未満の支払いではファミマポイントが付かない点や、チャージ可能なクレジットカードがJCBブランドに限定されている点です。
7 まとめ
ファミペイは、ファミリーマートの利用者にとって非常にお得で使いやすいキャッシュレス決済サービスです。ポイント還元やクーポン配信がある他、Vポイント・dポイント・楽天ポイントとの連携など、多くのメリットがあります。
ファミペイはファミリーマート以外の店舗でも幅広く利用できることも魅力です。店舗への導入を検討している方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。複数のキャッシュレス決済を一括で導入・利用するなら、TISの「加盟店向けQR決済ゲートウェイサービス」がおすすめです。
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