前回のまとめ
ショッピングモールにある全国展開のメガネ店でメガネを買う博士とキャッシー。
レンズ調整を待つ間にWeb限定のメガネケースを見つけたキャッシーは、
それをすぐに購入するため、スマートフォンからブランドプリペイドカードを発行する。
そこでTISの荒川さんから、カード発行側がブランドプリペイドカードを応用することのメリットについて話を聞いた。
決済博士の気になるコラム
第16回_ API型ブランドプリペイドカード1/2(進む非金融事業者によるカード発行)
先日の就活イベント(合同企業説明会)で、TISという会社に興味を持ったキャッシー。
今日はTISによる個別会社説明会に参加するため、家を出た。
同じ説明会の基調講演に招かれている博士は、早めに出発しているはずだったが…
行ってきまーす!
何分の電車に乗れば間に合うんだっけ、調べておかなきゃ。検索検索っと…
(スマホで時間を調べるキャッシーの前に、家から博士が飛び出してくる)
いやぁ、寝坊だ! お、おはようキャッシー、これから説明会か?
おはよう。そうだけど、博士はもっと早く行くって言ってなかった?
寝坊した、だから急いでるんじゃ!
キャッシー、そういえば先日ダウンロードしていたアプリは… 確かタクシーの手配もできるやつだったよな?
すまない、すぐ呼んでもらえないだろうか
わかった! えっと…これでよし、呼んだよ
ありがとう、助かった。よかったら一緒に乗って行かないか?
ラッキー、乗ってく、乗ってく
(タクシーはすぐに到着し、2人はTISの個別会社説明会の会場に向かう)
博士、遅刻?
いや、すぐにタクシーに乗れたので、早く着きすぎるくらいだろう。
キャッシーのおかげで助かったよ
よかったね!
アプリでタクシー呼んだのは初めてだったけど、すごく簡単だったなぁ
キャッシーが使ったようなアプリは、スーパーアプリというんだよ
スーパーアプリ? なんかカッコイイ!
スーパーアプリというのは、日常生活のあらゆる場面で活用できる統合的なアプリのことじゃ。一つのアプリの中でメッセージを送ったり、決済をしたり、買い物をしたり、飲食店や旅行・ホテルの予約やさっきみたいにタクシーを呼ぶこともできたりする。
スマホで日常的に利用するサービスがすべて詰まっていて、ユーザーはいくつものアプリをダウンロードしたり、サービスを利用するための会員登録を行う手間がなくなるんじゃ。どうだ、便利じゃろ?
多機能で日常的なアプリってことね
まぁそんなところだ。日本では「LINE」や「PayPay」が代表的なスーパーアプリといえるな。LINEなんかはキャッシーも使っているんじゃないか?
おっ、着いたぞい。詳しくはまた今度説明するとしよう
(続きがあるんだ…)
(タクシーを降りたところでTISの岩崎さんが声をかけてきた)
博士、おはようございます。今日はよろしくお願いします
やあ、これは岩崎さん、おはようございます
こちらのお嬢さんは?
近所の大学生の木山さんだ。今日の説明会に参加する予定じゃ
よろしくお願いします!
こちらこそ、よろしくお願いします。博士、少し早いのでそこのカフェにでも行きましょうか?
ではそうさせてもらおうかな
(3人でカフェに移動)
今日はタクシーでいらしたんですか?
いや、寝坊してしまってな。家を出たらたまたまスマホをいじってる彼女がいたので、ミニアプリからタクシーを呼んでもらったんだ
あれ? 博士、今さっき私にはスーパーアプリって言ってなかったっけ?
そうか、まだミニアプリの話をしていなかったな。せっかくだから岩崎さん、彼女にミニアプリについて教えてやってもらえないかな?
キャッシー、彼はスーパーアプリ、ミニアプリのエキスパートなんじゃ
ええ、いいですよ。スーパーアプリ内で利用できる旅行予約やフードデリバリーといった機能、それにキミがさっき使ったタクシー配車の機能なんかもスーパーアプリから起動するアプリで、ミニアプリとかWidget(ウィジェット)と呼ばれているんだ
アプリの中にあるアプリ、みたいな感じですか?
そう。スーパーアプリはミニアプリを使うための入り口であり、プラットフォームであると言えるね
ううん? なんでそんな複雑なことをするんですか?
いい質問だね。例えば良いWebサービスやアプリを作っても、多くの人に知ってもらい使ってもらうためには、その情報を発信する場所や広告にけっこうなお金と時間をかける必要があるけれど…
あらかじめ多くの人が使っているスーパーアプリに組み込んでもらえれば、すぐにユーザーに使ってもらえるし、スーパーアプリに集まる他の情報を利用することもできる。ユーザーも決済情報などを新規登録する必要がないので、使いやすいんだ
はい…わかったような、わからないような?
例えばとても美味しいお店があったとしよう。でも、いくら美味しくてもお店の場所などの条件が悪かったり、宣伝をしていなければお客さんは来ないよね。
しかしそんなお店でも「人気のグルメイベント」に出店するだけで売り上げが見込めるんだ。なぜなら「人気のグルメイベント」には人が多く集まるからね。その「人気のグルメイベント」が「スーパーアプリ」に相当する、と考えればわかりやすいかな
また、イベントの主催者側から「来場者は3品以上食べる」という情報が得られれば、ハーフサイズを用意するなど売り上げを伸ばすための施策も打てる。スーパーアプリに集まる情報を利用するというのは、そういうことなんだ
なるほど~、食べることが好きなのでわかりやすいです!
ありがとう(笑)。あ、そろそろ時間なので行こうか。
まだまだ「続き」はあるけどそれは次の機会にでも。興味があれば博士に言って”予約”しておいてね(笑)
わしはスーパーアプリかい(笑)
登場人物紹介
与那嶺 淳(あだ名:決済博士)
大学では長年にわたり商学部の教授を務め、
昨今話題のDX技術や新しい決済の仕組みをずいぶん早くから講義の中で解説しており
学生には”決済博士”として慕われていたが昨年退職。
悠々自適な生活を送りつつも隣に住むキャッシーを気にかけている。
木山 祥子 (あだ名:キャッシー )
サークルやバイトに毎日忙しい元気印の大学生。
レジのアルバイトでいろいろな支払い方法があることを知り、
最近お金や決済に興味を持ち始めた。
岩崎 貴司
スーパーアプリ・ミニアプリのプロフェッショナル。
詳細はコチラ
※この記事が参考になった!面白かった! と思った方は是非「シェア」ボタンを押してください。