コラム Column

TISのMaaS(Mobility as a Service)の現在と未来

TISの田村です。
私は現在、TISにおいてR&Dのテーマとして推進している「MaaS」を担当しています。
今回はこのMaaSの取り組み状況について紹介したいと思います。

●MaaSとは?

最近注目度が高くなってきているMaaS。Mobility as a Serviceの略語で直訳すると 「移動手段のサービス提供」となり、その意味合いは広いものですが、国土交通省の定義では下記の通りです。
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MaaS(マース)…“Mobility as a Service”の略。出発地から目的地までの移動ニーズに対して
最適な移動手段をシームレスに一つのアプリで提供するなど、移動を単なる手段としてではなく、
利用者にとっての一元的なサービスとして捉える概念
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出典:国土交通省 Webサイト
(http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000089.html)

また、人の移動(人流サービス)だけではなく、「物流サービス」や「人流と物流を合わせたサービス(貨客混載など)」もMaaSの範疇であると解釈されています。このMaaSをテーマとして、自動車メーカ、鉄道事業者、バス事業者などの様々な企業が新規事業、新サービスの展開に取り組まれています。ソフトバンクとトヨタ自動車が中心となっている共同出資会社であるMONET Technologiesが主催するMONETコンソーシアムには流通、外食、旅行、保険など様々な企業が参画しており、その数は420社(2019年10月末時点)となっているなど、MaaSが業界・業種を問わず、世の中で非常に取り沙汰されている状況です。

●MaaSとの出会い

そんなMaaSについて、TISは新規サービス事業成立に向けたR&Dのテーマとして取り組んでいます。きっかけは2018年の夏に沖縄都市モノレール様で行ったQR決済の鉄道改札機利用の実証事業なのですが、(詳細を知りたい方はお問合せください。paycierge@ml.tis.co.jp)この実証事事業を実現したことにより、様々な交通事業者の方々と情報交換、意見交換を行う中でMaaSという言葉、概念を知ることができました。そこからMaaSに取り組み始め約1年となりますが、現在の活動の中心は国土交通省の新モビリティサービス推進事業に採択いただいた「沖縄県八重山地域におけるMaaS実証事業(八重山MaaS)」になります。

●八重山MaaSへの取り組み

 八重山MaaSは沖縄県の石垣市、竹富町が属する八重山地域の船舶、バス、タクシーの既存交通手段を観光客が利用する際、スマートフォンで検索などを行い、紙の乗車券をスマートフォン上で電子チケット化し、シームレスに利用できるようにするサービスです。の八重山MaaSは石垣市、竹富町、沖縄セルラーアグリ&マルシェ、JTB沖縄、琉球銀行、八重山地域のDMOである八重山ビジターズビューロー、TISの7者で構成された八重山MaaS事業連携体によってサービス提供を行いますが、その中でTISは僭越ながら代表会社を担っており、MaaSのプラットフォーム(基盤)を提供するというシステムインテグレータらしい業務以外に、コンセプトデザインや商品ラインナップ検討を含めたサービス設計といったあまりシステムインテグレータらしくない業務についても連携体の皆さんと協力しながら挑戦しています。先日、オフィスで商品ラインナップ検討のため、船舶事業者のツアーカタログを真剣に見ていたら、隣の部門の部長に「楽しそうだね」と声をかけられました。きっと仕事中に休日の遊びのことを考えていたと思われたと思うのですが、事情を説明したところ「システムインテグレータらしくないことやっているね~」と感心(?)されました。また、コンセプトデザインについては、この春からTISに入ってくれた
デザイナー加藤がTISとしての新たな挑戦として真剣に考えてくれ、素敵なコンセプトとビジュアルが出来ました。これもこれまでのTISらしくない取り組みではないかと考えています。

機会があればそのデザイナーにもこのブログで執筆をしてほしいと思っています。
※デザイナー加藤のコラムはコチラ

●今後について

今回、ご紹介した八重山MaaSは観光客を対象とした観光型MaaSですが、MaaSの本質は地域住民の交通課題の解決であると感じており、地域住民に向けたMaaSにチャレンジしていきたいと考えています。私の所属するデジタルトランスフォーメーション企画部とは別部門のエネルギービジネス企画営業部で「過疎地域の活性化」「超高齢社会における地域交通の提供」「エネルギーの在り方の変化」を掲げ、地域住民を対象としたMaaSであるISOU PROJECTも手がけています。 今後はこのISOU PROJECTとの連携も含め、地域住民、観光の両面からMaaSに取り組んでいき、八重山地域での実績や成果を活かしつつ、他の地域でも展開していきたいと考えています。そんなTISのMaaSの未来像について動画にまとめていますので、こちらもご覧ください。

●最後に

半年以上前から準備を進めていた八重山MaaSの推進のため、何度も石垣島を中心に訪問しましたが、家族を連れてプライベートで行けておらず、八重山MaaSの関係者に申し訳ない思いを抱いており、八重山MaaSが無事にサービスインしましたら、家族を連れて仕事を忘れて存分に遊びに行こうと思っています。