前回のまとめ
キャッシーの大学に、経済学の特別講師として決済博士が招かれた。
講義ではオンライン決済の種類や具体的な決済方法について学びながら、
後半さらに詳しい内容に向かうため、一旦休み時間となった。
みんな戻ったかな。では、後半戦といこう。先ほど話したオンライン決済だが、近年ものすごい勢いで広まっている。なぜだと思う?
便利だからです! あ、あと今はコロナ禍でなかなか外出もできないというのもあると思いますが。
その通り。今はネットに繋がればスマートフォンやパソコンを利用して何でも買い物ができる時代になっている。この絶大な利便性を支えているのがオンライン決済とも言えるだろう
ただし、この「便利」という感覚は、少しずつ「あたり前」になってきている
(どういうこと?)
たとえば、ネットショップでも街のお店でもクレジットカードは使えるのが「あたり前」で、使えないと「いまどき使えないの?」と思う人も多くなってきた。
店舗での実際の決済に関して日本は海外と比べるとまだまだキャッシュレス対応していないお店がとても多いのも事実。ラーメン屋などではキャッシュレスはあまり見ないだろ?
(確かに。なるほどねー)
ネットで買い物をしようとする際に希望の支払い方法がないと、なんと半分以上の人が別のサイトへ行くか、購入を諦めるといった調査結果もある
(いつもと違う支払い方法をネットで使うのって、なんか不安だし面倒なのかな?
なんとなくわかる…)
消費者側の学生諸君にはピンと来ないかもしれないが、販売するお店としてこの衝撃は計り知れないものなんだ。決済手段がないだけでお客さんが半分になり、単純計算で売り上げも半分になるわけだからな
(そうか!! それは大変だよね)
そうした事情から店舗側もオンライン決済を重視し、導入を急いだことで、オンライン決済が急速に広まったとも言える
「使えたら便利」が「使えてあたり前」となり、今ではオンライン決済ができないというだけで、お客さんがそのお店を選択肢から外してしまう場合さえある
(なんだか…お店も大変ね)
オンライン決済は他にも便利な点があるぞ。越境、つまり国を越えた買い物だ
(そっか、ネットは世界中とつながってるもんね)
越境決済もここ数年で急成長している。市場規模は2018年で6,760億USドルとされているが、まだまだ伸びるだろう
海外のものをネットで簡単に買えるなんて、時代も変わったんですね!
これは日本の消費者にとっても便利だけれど、日本製品を海外に売りたい人にとって、同じかそれ以上に期待が持てることなんだ
メイドインジャパンって、いろんな国で評価されてますよね
その通り
さて、講義は以上。何か質問はあるかな?
はいはい!
おっ、また木山君か
与那嶺先生はこの講義でどのくらいのギャラがもらえるんですか?
言えるかっ!!(笑)
取引内容は高いセキュリティで守られているからな(笑)
あ、そうそう。お給料といえば自分が使っている電子マネーに会社からいくらか振り込まれたら便利だと思わんか?そんな時代が来るかもしれない。
この話はまだじっくり別の時間でお話しようと思う
登場人物紹介
与那嶺 淳(あだ名:決済博士)
大学では長年にわたり商学部の教授を務め、
昨今話題のDX技術や新しい決済の仕組みをずいぶん早くから講義の中で解説しており
学生には”決済博士”として慕われていたが昨年退職。
悠々自適な生活を送りつつも隣に住むキャッシーを気にかけている。
木山 祥子 (あだ名:キャッシー )
サークルやバイトに毎日忙しい元気印の大学生。
レジのアルバイトでいろいろな支払い方法があることを知り、
最近お金や決済に興味を持ち始めた。
※この記事が参考になった!面白かった! と思った方は是非「シェア」ボタンを押してください。