前回のまとめ
合同企業説明会に参加したキャッシーは、
決済博士とTISの高島さんと昼食へ。
高島さんから「給与デジタル払い」の導入における2つ目の壁、
「技術とコストの壁」について話を聞いた。
第14回_給与デジタル払い 3/4(第2の壁=技術とコストの壁)
ん~んっ、やっぱりデザートは幸せのもと♡
本当、美味しいですねぇ~
高島さんも甘いもの好きなんですか?
ええ、頭の回転が良くなりますからね!
疲れたら甘いものが欲しくなるって言いますもんね~
さ、元気をチャージしたところで、銀行口座がどうなるかという「難しい話」をしましょうか
はぁい(笑)
「給与デジタル払い」が進むと銀行口座は必要ないように感じるかもしれませんが、決してそんなことはありません
どうしてですか?
銀行口座の役割は、お給料をもらうだけではないからです。例えば、公共料金の支払いやクレジットカードの引き落としは、銀行口座から引き落とされる人がほとんどです
他にも保険の掛け金、長期にわたる住宅ローンの返済やいろいろな積立金…
あ、そうか!
でも、「給与デジタル払い」が進んでいけば、他の支払いも〇〇PAYにならないんですか?
素晴らしいご意見です!
まさにそうした動きが予想できることから、今後は銀行と資金移動業者、保険会社などは、なんらかの形で協業する可能性もあると考えられています
なるほど~
現時点で資金移動業者が参入してきても、銀行との相互利用は欠かせません。もちろん、今まで長く口座を利用されてきた銀行には強い信頼、つまり安心感があります。銀行口座も昔よりもどんどん使いやすく、サービスも拡大してますし、すぐに使うお金と貯めるお金といった用途や、お得さ、便利さなどに合わせ、銀行のサービス、資金移動業者のサービスの選択肢が広がっていくのだと思います
そうだったんですね
それにしても、難しい話どころか、とってもわかりやすかったです!
それはよかった。あ、電話だ、ちょっとお待ちください…
はい、はい、わかりました、これから戻ります。
…博士、木山さん、すみません、私は先に失礼します
ありがとうございました!
高島さん、忙しいところありがとう
あれ、博士、高島さん伝票持ってっちゃったよ?
えっ?
(レジでQR決済をする高島さん)
博士ーっ! 次回はご馳走になりまーす!
ふむ、カッコイイことをされてしまったな
高島さんの話、おもしろかったなぁ
その道のプロだからな
しかし、「給与デジタル払い」が進むと新しいサービスも出てくるだろうな
例えば?
そこから子供や友人への送金などは簡単になるだろう。もう始めている事業者もあるが、例えば親が子供へ仕送りすることや、自分が海外旅行中にお金を送ってもらうことなども、アプリ間送金でできるから便利になるね。手数料もかからないし
そっか!
銀行口座と同じようにデジタルマネー で家賃や公共料金を引落しできるようになれば、それに対してデジタルマネーが還元されるサービスもきっと始まる。こんなサービスがたくさん出てくるのだから、考えるだけでもワクワクしてくるような話だ
本当だね! よーし、私、午後は高島さんのブースに行ってみる!
いいじゃないか。高島さんの話がおもしろかったからか?
うん。それに、高島さんすごく楽しそうに話してて、いい会社なのかなぁって
おっ、ちゃんと人で会社を選んでいるじゃないか。感心感心
あぁ!
どうした!?
高島さんに初任給聞いておけばよかった…!
あぁ、やっぱりお金なのか(笑)
登場人物紹介
与那嶺 淳(あだ名:決済博士)
大学では長年にわたり商学部の教授を務め、
昨今話題のDX技術や新しい決済の仕組みをずいぶん早くから講義の中で解説しており
学生には”決済博士”として慕われていたが昨年退職。
悠々自適な生活を送りつつも隣に住むキャッシーを気にかけている。
木山 祥子 (あだ名:キャッシー )
サークルやバイトに毎日忙しい元気印の大学生。
レジのアルバイトでいろいろな支払い方法があることを知り、
最近お金や決済に興味を持ち始めた。
高島 玲
給与デジタル払いのプロフェッショナル。
【 デジタル給与払い 関連記事はこちら】
●新しい給与支払手段 (給与デジタル払い1/4)‐決済博士の気になるコラム-第12回
●第1の壁=法令の壁 (給与デジタル払い2/4)‐決済博士の気になるコラム-第13回
●第2の壁=技術とコストの壁 (給与デジタル払い3/4)‐決済博士の気になるコラム-第14回
●デジタル給与に対応するメリットと必要な準備について解説
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