2021年6月1日(火)Fintech協会主催の送金・コンプライアンス合同分科会に登壇、パネルディスカッションに参加しました。
今年に入り、『給与デジタルマネー払い』についての議論が活発になってきています。4月1日の規制改革推進会議において、Fintech協会から「資金移動業者の口座への賃金の支払」が発表されました。直近の4月19日の分科会では、資金移動業者の口座へ賃金支払を行う場合の制度設計骨子案が提示されるなどペイロール解禁の機運が高まってきています。
そのような中で開催された送金・コンプライアンス合同分科会では、Fintech協会理事の堀先生をはじめとして、給与支払を行う企業側の実務上の課題、またそれに関連する人事給与システムベンダーの意見、資金移動業者側の課題として業界関係者の方々と意見交換を行いました。
●送金・コンプライアンス合同分科会Agenda
- 「資金移動業者の口座への賃金の支払」をめぐるFintech協会の活動報告と昨今の議論のご紹介
- 各論点に対する事業者からのピッチ
- Q&Aを交えたパネルディスカッション
※詳細は以下Fintech協会サイトをご覧ください
https://Fintechhjapan.org/upcoming-event/6530/
TISは「2.各論点に対する事業者様からのピッチ」において給与デジタルマネー払い解禁に向け、人事給与システムベンダーの①主な課題、および②課題を解決する仕組み を参加者に向けて発表しました。
●発表内容
①主な課題
人事給与システムベンダーとしては、給与支払を行う企業は給与デジタルマネー払いに興味を示していると感じるものの、自分たちにとっての大きなビジネスチャンスとはとらえていません。そのため、給与デジタルマネー払いが解禁されたとしても、コストを負担してまでこれに対応することは難しいと考えています。よって 給与デジタルマネー払いの実現には既存の仕組みを大きく変えることなく、これを実装できることが理想です。
(主な課題一覧)
②課題を解決する仕組み
上述したさまざまな課題から、TISでは人事給与システムベンダーと資金移動業者をマルチにつなぐ仕組みを構築中です。
(関連ニュースリリース:TIS、「デジタルマネー給与管理アプリ(仮)」提供に向けて人事給与ベンダー16社と協業)
人事給与システムベンダーから全銀フォーマットのような共通のフォーマットにてファイルを受領し、各資金移動業者との個別の接続をTISが提供するゲートウェイで行います。また法令要件で必要となる帳票等もゲートウェイにて対応致します。
●まとめ
「3.Q&Aを交えたパネルディスカッション」では、給与支払を行う企業、人事給与システムベンダー、資金移動者より、まずは各社の導入ハードルを下げるためにTISのサービスの存在が有用となるとご意見をいただきました。今後の解禁に向けたパブリックコメントや省令改正の内容により、課題が増えることも懸念されますが、TISは給与デジタルマネー払いの様々な課題を解決するサービスを提供することで日本のキャッシュレス市場拡大、便利な社会作りを目指して参ります。
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